悪露って何?

出産直後から起こる「悪露(おろ)」について

妊娠をすると、女性の体の中にある子宮は胎児の成長に従って少しずつ大きくなっていくものです。
臨月を迎える頃には子宮のサイズはみぞおちよりもやや上くらいにまで膨れてしまっているため、産後は風船がしぼむように急激な縮小が起こります。

分娩時にはまず胎児が産道を通って外に出て、それから数分くらいの時間を置いて中で胎児を守っていた胎盤が排出されます。

このとき子宮の内部をフカフカに覆っていた胎盤や卵膜、子宮壁といった複数の組織が同時に排出されることになるので、陣痛の時までとはいかないまでも軽い痛みを伴うでしょう。

出産に立ち会った産婦人科医や助産師は胎盤が自然に出てきたあとに子宮内を内診し、排出されきっていないものが内部に残っていないかを確認して、それから会陰にできた傷を縫合します。

その後も出血がないか様子を見ながら分娩室で2時間ほどを過ごしますが、子宮内の収縮が十分でないといつまでも出血が続くことになってしまうものです。

できるだけ出血がおさまりやすくするために子宮収縮剤を投与したりするケースもあり、卵膜や子宮内膜が剥がれ落ちたあとにも発生する血液やリンパ液などが一旦止まるのを待ちます。

落ち着いたらそれぞれの病質に戻って再び安静にしますが、このとき出血がしばらく長く続くのが普通です。
この産後しばらく続く出血のことを「悪露」といい、産後の回復の様子により様子が変化してきます。

時間の経過とともに変化する悪露の様子

悪露が最も大量に発生するのは産後3日目くらいまでです。
出血量は月経のときとは比べ物にならないほどに多く、赤く粘り気のある血液が頻繁に流れ続けます。

時間が少したつと、血液の色は次第に褐色~黄色に近い色になってきて量もかなり減ります。
子宮内の様態が完全に落ち着いてくると白いおりもの状になって、だいたい産後5~6週間くらいで止まってくれるでしょう。

帝王切開で出産をした人の場合もだいたい経過は同じで、産道を通して子宮内の胎盤や子宮口がゆっくり排出されていくのを待つこととなります。

時々見られるのが一旦落ち着いたはずの悪露が再び悪化するという症状です。
急に悪露の量が増えたり、一旦退色したはずの悪露が再び血液の色に近くなってきた場合には、子宮の収縮に問題が起こっていることが考えられます。

退院後にもし悪露の様子が急変した場合には速やかに医師に相談し、詳しい検査を受けた方がよいでしょう。

お産を終えた直後はかなり体力を消耗しているので、たとえ仕事や家事などしなくてはいけないことがあっても決して無理をしてはいけません。
無理をすることで子宮の収縮に異常が起こるとその後の健康に悪影響が生じてしまうこともあります。